授業開始のベルが鳴り、あわてて階段を駆け下りる。
曲がりなりにも風紀委員、サボってばっかじゃいけねーし。たまには真面目に授業を受けてやってもいいだろう。
それにしても動きにくい、ふとももにまとわりつく布がひどく邪魔だ。
一段一段下りていくのがめんどくさくなって、エイッと五段くらい抜かして飛び降りれば、うわああ、なんて悲鳴が背後からあがって思わず、びくり。
「ちょ、トシッ、パンツ!」
「ン、はいてる」
「じゃなくて!」
じゃあいったいなんなのよと振り向けば、若干赤くなったかおと目が合ってどうやら言っている意味がちがうのだなァと気がついた。
ベルは鳴り止み、残されたのは静寂のみ。さっきまで賑わっていた廊下もいつの間にやら誰もいない。
今ごろ教室でつまんねー授業を披露してくれる教師を待っていることだろう。
で、つまり。ああなるほどこれは、
「見たい?」
「お……ッ!」
「それとももう、見た?」
「み、てな……」
「見たンだろ?」
「……見ましたけれども!」
なんだかやけっぱちになって怒鳴る様がおかしくて、腹をかかえて笑ってしまう。
ああもう、授業ははじまっているだろうに。
「っつーか今のはおまえが悪いんだぞ!」
「なにが?」
「俺がパンツを見たの!」
そんなはっきり大声で言うことじゃないよなソレ、ますます笑いがとめらんねー。
ひとしきり笑った後、怪訝なかおをしておれを見ているひとににっこり笑って、
「なァやっぱ今からサボろうか、こんどうさん」
「は」
「アンタとふたりっきり、になりてェな」
さっきの決意はどこへやら、欲望の渦へと引っ張られる。
だって新調したばかりの下着なんだぜ。アンタの知らない柄だったデショ。
不可抗力という名に甘んじて
「だからわざと見せました」
20061103
title by rebellion