カップラーメン三分一秒
「じゃあソレができあがるまでにアンタをイカせることができたら今夜俺を抱いてくれる?」
それは何かの冗談かと笑い飛ばすには目前の土方の表情はいささか真剣すぎていた。
ソレを片手に近藤は硬直し、じわじわと手のひらに感じる熱の温度が次第に我慢できなくなってきたところであわてて机上に叩きつけるように置いた。その際にはねてしまった汁にも土方は一切目もくれないでいる。まいったなァと近藤は口のなかでひとりごちた。
それが合図だったかのようにそれまでひたすら近藤を見つめていた土方がチラとソレのほうに視線を投げやって、おもむろに近藤の下半身に手を伸ばしてきたから近藤はさらにあわてふためいた。
「ダメだ、トシ」
「なんで」
「たぶん今の俺、三分ももたねェから」
それだけ言えばじゅうぶんだろう。近藤の答えに土方は猫みたいに目を細めてふうんと鼻を鳴らす。
まだいくらか疑っているのだろう彼の頭をまだ熱さの残った手のひらでぐちゃぐちゃとかき混ぜた。
「だからあと三分だけ待ってな」
20070329