冬場のアイスクリーム
 見廻りから帰ってきた近藤が持っていたビニル袋を土方のほうへ突き出し、「土産だ」とにっこりと笑った。
 炬燵に入り身を丸めていた土方は、「ありがとう」と言って大量にカップのアイスクリームが覗く袋を受け取った。
 いまは寒さが身にこたえる冬の季節である。炬燵に入って鍋を食べるのが一番いい季節だ。
 だが、近藤の笑顔を見るとそんな思いは吹き飛んでしまう。
「ちょうどいま、食べたいと思ってたんだ」
 土方はさっそくカップをひとつ頂くことにした。近藤も炬燵に足を突っ込んだ。そのときすこし、つま先がふれあった。土方は思わず、口に入れていたスプーンをがちりと噛んでしまった。
 冷え切ったからだは、あとで近藤にたっぷりと温めてもらうことにしよう。土方の手は、ふたつ目のカップに伸びていた。


07.09.22
*ぞっとするおはなし。