花火の下準備をする
こっそり近藤の部屋に忍び込んだ土方は、抱えていた袋を押入れのなかに突っ込んだ。それからこっそり部屋を出て、すぐ近くの縁側に座り込む。その表情は、ひと仕事を終えたときのような晴れやかなものであった。
先ほどの袋には、たくさんの花火が詰まっている。
そろそろ押入れのなかを整理しようかな、と近藤が零しているのを小耳に挟んで、さっそくとばかりに土方は実行に移したのだった。
――夏が終わる前に、ほんのすこしでもいっしょに夏を感じたかっただけだ。
土方は自室から持ち出した灰皿を傍らに置き、煙草に火をつけた。はやく来てくれればいいと、近藤を待ち侘びながら。
07.08.27
*ぞっとするおはなし。