夢見る携帯ストラップ
 沖田の携帯電話にぶら下がったストラップを見つけ、土方はふんと小馬鹿にしたように笑った。『かぶき町』のロゴが入った無駄に派手な配色のされたストラップだ。悪趣味もいいところだ。
「なんだソレ、おまえイイ趣味してんのな」
 沖田がめずらしく素直にうなずく。
「でしょう土方さん、なんせ近藤さんがかぶき町に行った際、俺のために選りすぐって買ってきてくれたモンですからねェ」
「……なんだって?」
 思いもよらなかった名前が出てきたので、土方の眼光は鋭くなった。
「アレ土方さんはもらわなかったんですかィ? 近藤さんとおそろいの」
 皆まで聞かずに土方はその場を後にした。携帯電話に付けていたマヨネーズのストラップを引き剥がし、血相をかえた土方が向かうのは近藤の部屋だった。


07.05.27
*ぞっとするおはなし。