緑茶をつくる
土方はふたつの湯飲みにつくったばかりの緑茶を注いだ。それを盆に載せて近藤の部屋へ向かう。
「近藤さん、お茶、飲む?」
部屋の外から声をかけると、「ああ、ありがとう」と返事があったので、そうっと障子を開けた。
「どうした、トシ手ずから」
「新しい茶葉を買ったから、アンタに味見してもらおうと思って」
ふうん、とうなずいた近藤が湯飲みに口をつけるのを見届けて、「どう?」と尋ねる。
「ああ、なかなか渋くてイイ味だったぞ」
「そう、じゃアまたおれが淹れてきてやるからな」
「悪いなァ」
土方はかぶりを振り、自分の分の緑茶を飲み干した。
「アンタに会いに来る口実くらいつくらせろよ」
07.05.27
*ぞっとするおはなし。