日焼け止めクリームをぬる
 暑いさなかに市中見廻りに出なければならないとなると気が滅入る。うんざりした表情で屯所を出ようとしたところで、後ろから声がかけられた。
「トシ、日焼け止めぬった?」
 振り返ると、近藤が強い日差しに目を細めながら追いかけてくるところだった。
 土方は一瞬笑顔を見せてから、ついと眉をひそめた。
「おれ女じゃねえぞ。そんなモン必要ねェ」
 それに、近藤のような褐色の肌に憧れていたりもするのだ。
 だが、なにげなく呟かれた近藤の言葉にそれまでの土方の思惟は軽く吹き飛ばされる。
「そっかー。俺、おまえの白い肌好きだったんだけどなあ」
「山崎ィ、いますぐ日焼け止め買ってこい!」


07.05.27
*ぞっとするおはなし。