墓穴を掘る
 土方は目を覚ますなり腰に鈍い痛みを感じた。のろのろと起き上がり着替えをすませ、食堂に向かう。 すでに近藤は席に着いていた。土方は定位置である近藤の隣に腰掛けながら朝の挨拶を繰り出す。
「おはよう、近藤さん」
「おはよう、トシ」
 しゃがみ込んだとき、腰がずきりと痛んで思わず呻いてしまった。 どうしたトシ、近藤が心配そうに見つめてくるので、土方はくちびるをつんと尖らせた。
「だってアンタが激しいから」
「え?」
「え」
 土方はあわてて口を噤む。昨日は近藤とは寝ていない! 近藤と寝る夢を見て我慢できなくなり自分で慰めただけだったのだ!
「……今日は激しくしてな、って言ったの」
 土方は顔を赤らめる。近藤も顔を赤らめる。まわりにいる隊士は顔を引きつらせる。


07.02.20
*ぞっとするおはなし。