16:何気ない視線
 ふいに視線を感じて振り向けば、背後にいた近藤さんと目が合った。どうした近藤さんと訊ねれば、いや見惚れていただけだよと微笑みを浮かべるので、ああそう、と反射的にうなずいてしまいそうになる。顔が熱くなった。
「べつに減るモンじゃねえからいいだろう」
「むしろ増えちまって困るんだよ」
「なにが?」
 アンタへの愛!


20080318