15:幸せを
 銭湯からの帰り道、どうせだったら回り道して帰ろうかという近藤さんに、いやはやく帰ってイチャつこうなんてこんな真昼間から言えるはずもなく、「そうだな天気もいいし」と微笑みかえしてわかりのよい返事をしてみせた。あまり人通りのない川べりを春の風を浴びながらふたりで歩く。今日はなにも事件が起きなければいいなァと話しつつ、たまにはこんなふうに過ごすのもいいかもしれないと俺はなにげない日常に幸せを噛みしめる。


20080318