32:ドロップキス
「近藤さん、俺もう寝るから」
わざわざそんな報告をしてくれる。近藤の部屋を訪れた土方が、やけに真面目くさった顔をしてキッと近藤を睨みつけていた。
「俺、もう寝るから」
「おう、おやすみ」
繰り返される言葉に近藤がそう短く返すと、わずかに眦を吊りあげた土方は「おやすみ!」と言い残し、ぴしゃりと障子を閉め立ち去った。
ひとりになった部屋で近藤は静かに苦笑い、これは期待に添えなければいけないかなァとこめかみを指先で引っかいた。
20071006