23:輪廻転生
「生まれ変わったら女になりてえな」
ひとりごちた土方は近藤の表情が怪訝なものになるのを見ていた。
「なんでだ」
「だって……」
当然問われるだろうその質問の答えを用意していなかった。答えは、ひとつ。だが、まさか言えるわけがない。
――アンタの子どもが生めるから。
そんなことをうっかり口走ってしまえば、まちがいなく引かれるに決まっている。
逡巡した土方は、「なんとなく」とうやむやに言い放った。近藤は土方の微妙な態度もあまり気にしていないふうで、「そうか」と言って明朗に笑った。
「そんなことになったら、トシ、きっとえらい別嬪さんになるだろうなァ」
土方は目を眇めた。
「そうかな?」
「ああ」
「じゃあ、惚れてくれる?」
「ああ」
深くうなずく近藤を見て、土方は胸が締めつけられた。
うつむいて、近藤の顔を見ないでもいいように手許の煙草をもてあそぶ。
「……でもほんとうは、アンタのそばにいられるンだったら、姿かたちはどうでもいいんだぜ」
20070827