18:どこまでも冬
 首に絡みついた腕を、近藤は振りほどくことができなかった。
 ぴったりと密着したからだは熱く、冷え切った自身が離れがたいと感じてしまうほど心地の好いものであった。
 近藤は、土方の背中に手をまわして強く抱きかえした。とたん硬直するからだに、おまえのほうから来たくせに、と意地悪く笑みが浮かんでしまう。
「寒いから、もうすこしこのままでいてイイ?」
 耳許で囁くと、くぐもった声で「しょうがねェな」とぶっきらぼうに返ってくる。そのときチラリと見えた顔色は、この寒さにもかかわらず真っ赤に染まっていた。


20070814