042:ジョーカー
 最近恒例と化してきている就寝前のトランプ大会は、案外白熱したバトルを繰り広げている。 皆一様に幼少時代に戻ったみたいに、真剣にババ抜きを楽しんでいたりするのだ。
 そうして今夜幾度目か、配られたカードを見て近藤ががっくりと肩を落とす。
「なんで俺、こんなにジョーカーに好かれてるんだろう……」
「ふざけんな、俺だってジョーカーごときに負けてねェからな、近藤さん!」
 さっさとそんなカード捨てちまえよと喚く土方に、それじゃあババ抜きの意味がないだろうと隊士たちは内心で突っ込みを入れるしなかった。


06.10.08