近藤が記憶を失ってからは無論、身体を繋げる行為は一度もしていない。それ故、卑しい身体は夜な夜な疼いて仕方がなかった。
愛するひとはすぐ傍にいるというのに、触れることすらままならない。ああ、この辛さといったら!
近藤には記憶を失うより以前、自分とはただの局長、副長というだけの関係ではなかったとの事実、を告げてはいないのだ。告げられるわけが、なかった。
女を買いに行こうと思った。本気で、思った。そうでもしないと、近藤の寝込みを襲ってしまう自分を抑えられそうになかった。
しかし店の前まで来ると、どうにも躊躇してしまう。結局バカらしくなって、すぐに踵を返した。
欲しいのはあの人だけだ。
抱かれたいと思うのはあの人だけだった。
自分で自分を慰めた後感じるのは、虚しさと寂しさだけで、他には何も残らない。ただ、汚れきった敷布に顔を押しつけて、土方は嘲笑を漏らすのだった。